LLMO(AI検索最適化)とは、ChatGPTやPerplexity、GoogleのAI Overviews・AIモードなど生成AIの回答で、自社のコンテンツやブランドが引用・推薦されるように、内容の独自性と信頼性、サイトの到達性、計測の体制を整える取り組みです。LLMOは Large Language Model Optimization の略で、AIO・GEO・AEOとも呼ばれます。
AIに聞いて答えを済ませる人が増え、「これからはSEOよりLLMOではないか」と感じている人もいるかもしれません。COCORO Pulse.編集部の答えは、LLMOはSEOの代わりではなく、SEOの上に乗る薄いレイヤーだというものです。Google検索についてはGoogle自身が「生成AI検索への最適化もSEOである」と明言しています。SEOに上乗せが必要なのは、Google以外のAIに届けるための対応と、計測や掲載の制御くらいです。
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LLMOとは何か?定義と用語の交通整理
LLMO・AIO・GEO・AEOは、どれもほぼ同じ取り組みを指す言葉です。GoogleはAI検索への最適化もSEOの一部だという立場をとっています。COCORO Pulse.では、Google以外のAIも含めて話すときの総称として「LLMO」を使います。
| 用語 | 正式名 | 主に指すもの |
|---|---|---|
| LLMO | Large Language Model Optimization | 大規模言語モデル(LLM)の回答で言及・引用されるための最適化 |
| AIO | AI Optimization | AIによる検索や回答全般への最適化。国内ではAI Overviews対策の意味でも使われる |
| GEO | Generative Engine Optimization | 生成AI検索エンジンへの最適化。2023年に発表された研究論文をきっかけに広まった |
| AEO | Answer Engine Optimization | 質問に直接答える「アンサーエンジン」への最適化。音声検索が注目された頃から使われている |
呼び方がばらばらなのは、言葉が生まれた経緯が違うからです。GEOは研究論文から、AEOは音声検索や強調スニペットが話題になった頃のSEO業界から広まりました。国内ではLLMOやAIOという言い方もよく使われています。名前は違っても、やろうとしていることは大きく重なっています。
Googleの立場ははっきりしています。公式ガイド「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」(2026年7月10日更新)には、Google検索から見れば生成AI検索への最適化は検索体験への最適化であり、それはSEOだと書かれています。
それでもLLMOという言葉を使うのは、ChatGPTやPerplexityのように、Googleとは別の仕組みで回答を作るサービスがあるからです。COCORO Pulse.では、Google検索の話はGoogleの公式情報を根拠に書き、それ以外のAIの話はサービス名をはっきり示して書き分けます。
AIO・LLMO・GEO・AEOの違いや由来は AIO対策とLLMO・GEO・AEOの違い で詳しく解説しています。GEOの研究内容は GEO(生成エンジン最適化)の解説、AEOは AEO(アンサーエンジン最適化)の解説 もあわせてご覧ください。
なぜ今LLMOが必要なのか?データで見る検索行動の変化
生成AIで調べものをする人は、国内でもこの数年で一気に増えました。検索結果の一覧からページを選ぶだけでなく、AIの回答を読んで用を済ませたり、回答に添えられたリンクからサイトを訪れたりする人が増えています。AIの回答の中で自社がどう扱われるかは、アクセス数にも認知にも関わる問題になってきました。
総務省の『令和7年版 情報通信白書』によると、生成AIを使っている(使ったことがある)と答えた国内の個人は、2023年度調査の9.1%から2024年度調査では26.7%に増えています。20代に限ると44.7%です。同じ調査で米国は68.8%なので、国内の利用はまだ伸びていくと考えられます。
Google検索の中でも変化は起きています。AI OverviewsやAIモードでは、AIがまとめた回答が表示され、根拠になったページへのリンクが添えられます。2026年8月31日からは、こうしたAI機能での表示回数をSearch Consoleで確認できるようになりました。
とはいえ、SEOが不要になったわけではありません。このあと説明するように、GoogleのAI機能は通常の検索と同じ評価の仕組みの上に成り立っています。「SEOは終わった」という主張が本当かどうかは 「SEOは終わった」は本当か、国内での使われ方の詳細は AI検索の利用実態 で検証しています。
AIはどうやって回答を作るのか?引用される仕組み
生成AIの回答は大きく分けて「学習データ」と「回答するときに検索して集めた情報」の2層でできています。後者はRAG(検索拡張生成)やグラウンディングと呼ばれ、回答に出典リンクが付くのはこちらです。GoogleのAI機能はこの部分を通常の検索インデックスとランキングの仕組みに頼っています。
学習データはモデルを作る時点で集められた大量の文章です。いつまでの情報が入っているかはモデルごとに決まっていて、新しい情報は含まれません。一方、回答時の検索では質問に関係するページをその場で探し、内容を要約して回答に組み込みます。サイト運営者が働きかけられるのは、主にこちら側です。
GoogleのAIモードでは、1つの質問をいくつもの関連する検索に分けて同時に調べる「クエリファンアウト」という仕組みが使われているとGoogleは説明しています。ユーザーが入力した言葉と完全に一致しないページでも、分けられた検索のどれかに合えば参照される可能性があるということです。
だからといって、検索キーワードの言い回しごとにページを量産するのはやめましょう。Googleは公式ガイドで、検索順位やAIの回答を操作する目的で言い回しごとに別々のページを作ることは、大量生成コンテンツに関するスパムポリシーの違反にあたると明記しています。
Google以外のAIは、情報の取り方も使うクローラーも違います。たとえばOpenAIは検索用と学習用に別々のクローラーを用意していて、サイト側でそれぞれ許可するか拒否するかを決められます。主なAIクローラーは 主要AIクローラー一覧、制御の方法は AIクローラー・AI掲載の制御 にまとめています。
関連記事AI Overviews対策に専用の施策はない!表示される条件と計測の見方Google検索のAI Overviewsに専用の設定はありません。根拠リンクに選ばれる技術的な条件と、掲載を止める手段ごとに効く範囲、表示回数とクリックを見る場所をGoogleの公式情報で確かめられます。
SEOとLLMOの関係は?代替ではなく上に乗る薄いレイヤー
Google検索に限っていえば、LLMOはSEOそのものです。SEOに上乗せが必要なのは、Google以外のAIに届けるための対応と、計測や掲載の制御の2つだけです。この記事でいちばん伝えたいところなので、根拠を順番に見ていきます。
Googleの公式ガイドには、SEOのベストプラクティスは今も有効で、その理由は生成AI機能がGoogle検索の中心にあるランキングと品質の仕組みの上に作られているからだ、と書かれています。技術的な条件も変わりません。Google検索セントラルの「AI features and your website」では、AI OverviewsやAIモードに根拠リンクとして表示されるには、ページがインデックスされていてスニペット付きで表示できる状態であればよく、それ以外の技術的な条件はないと説明されています。
| 区分 | 中身 | Google検索での扱い |
|---|---|---|
| 共通の土台(SEO) | クロール、インデックス、スニペットの適格性、検索意図に合った内容、独自性のあるコンテンツ、エンティティと自然な評判 | 通常の検索とAI機能で共通 |
| 上乗せ① Google以外のAIへの到達性 | ChatGPTやPerplexityなどのクローラーや情報の取り方への対応 | 関係しない |
| 上乗せ② 計測と掲載の制御 | AI機能での表示回数の計測、AI機能に載せるかどうかの設定、学習への利用の制御 | Search Consoleの専用レポートと設定で対応 |
「SEOはやめてLLMOに切り替える」という考え方がうまくいかないのは、土台を外してレイヤーだけを積もうとするからです。GoogleのAI機能はインデックスされていないページを根拠に使えませんし、Google以外のAIも多くは検索で見つけたページを参照しています。
LLMOならではの対策としてよく紹介される「AIに抜き出されやすい書き方」や「第三者からの言及を増やす施策」も、この記事ではレイヤーに含めていません。Googleは公式ガイドで、生成AIのために特別な書き方をする必要も、文章を細かく分ける必要もないとしています。不自然な方法で言及を集めても思ったほどの効果はない、とも書いています。
経験と観測
10年以上SEOに携わってきて、検索の環境が大きく変わるたびに「これまでのSEOはもう要らない」という議論を何度も見てきました。それでも、実際にサイトを改善するときに最初に確認するのは今もクロールやインデックス、検索意図との整合、コンテンツの独自性です。
以前関わっていたメディアで、数万規模のキーワードを数か月にわたって追ったことがあります。自社開発のものを含む複数の順位計測ツールで調べたところ、AI Overviewsに自分たちのページが引用された割合は、通常の検索で1〜3位のキーワードでは6割前後、4〜10位では3割台、11〜20位では2割弱、21位以下では1割前後でした。通常の検索で上位にいるページほど、AIの回答でも根拠として選ばれやすいということです。少なくとも今の時点で、通常の検索とAI検索がまったく別の基準で評価されているとは考えていません。
これは1つのメディアでの観測で、順位が高いから引用されたという因果関係までを示すものではありません。また、情報を調べる検索ほどAI Overviewsが表示されやすく、購入に近い検索では引用されにくい傾向も見られたため、キーワードの種類によって割合は変わります。それでも、公式の説明と実務での手応えが同じ方向を向いている以上、LLMOをSEOと切り離して考える理由はないと私たちは考えています。土台になるSEOの進め方は SEO戦略の立て方、信頼性の高め方は E-E-A-Tの解説 で扱っています。
LLMO対策の全体像と4つの領域とは
LLMOの対策は「独自性のあるコンテンツ」「クロール・インデックスと掲載の制御」「エンティティと自然な評判」「計測」の4つに分けて考えると整理しやすくなります。図3と対応させると、コンテンツ、エンティティ、技術・制御のうちクロールとインデックスは共通の土台(SEO)です。LLMOとして上乗せになるのは、技術・制御のうちAI向けの制御(上乗せ①②)と、計測(上乗せ②)です。
1. 独自性のあるコンテンツ
いちばん効果が大きいのは、ほかのページやAIの回答と並べたときに違いがわかる内容です。Googleも生成AI機能向けの公式ガイドで、人が独自で魅力的だと感じ、役に立つと思えるコンテンツを作ることが、ガイドのほかのどの提案よりも長い目で見てAI検索での露出に影響する可能性が高いと書いています。
たとえば、自社で行った調査や検証、実際の事例、実務の中で気づいた条件や失敗、独自の判断基準などです。一般論を言い換えただけの記事なら、AIが要約すれば事足りてしまいます。考え方は AIに引用されるコンテンツの作り方 と AI時代のコンテンツ戦略、一次情報の集め方は 一次情報の作り方 で解説しています。
2. クロール・インデックスと掲載の制御
AIの回答に使われるには、ページがクロールされてインデックスに登録され、スニペット付きで表示できる状態になっている必要があります。nosnippet や max-snippet を設定するとAI機能での表示も制限され、noindex を付けたページはそもそも使われません。
LLMOならではの制御は次の3つです。
- Google以外のAIクローラー: GPTBotやPerplexityBotなどを、許可するか拒否するかを robots.txt で決める
- Google-Extended: Geminiのモデルの学習と、Geminiアプリなどでのグラウンディングへの利用を管理する。Google検索への掲載や順位には影響しないとされ、AI Overviewsでの表示を止めるのは「検索の生成 AI」の設定のほう
- Search Consoleの「検索の生成 AI」(Search generative AI): AI Overviews、AIモード、Discoverの生成AI機能に自分のサイトを含めるかどうかを選ぶ(2026年8月31日に全サイトで提供開始)
「検索の生成 AI」の初期設定は「含める」で、この設定が通常の検索順位に使われることはないとGoogleは説明しています。Google以外のAIへの対応(上乗せ①)で押さえたいのは、多くのサービスが「学習用」と「検索・回答用」のクローラーを分けていることです。robots.txtではクローラーごとに許可・拒否を決められるので、学習には使われたくないが回答では紹介されたい、という設定もできます。
| クローラー(サービス) | 用途 | robots.txtで拒否すると |
|---|---|---|
| GPTBot(OpenAI) | 生成AIモデルの学習 | 学習に使わないでほしいという意思表示になる |
| OAI-SearchBot(OpenAI) | ChatGPTの検索機能での表示 | ChatGPTの検索の回答に表示されなくなる |
| ChatGPT-User(OpenAI) | ユーザーの操作に応じたページの取得 | ユーザー起点の取得のため、robots.txtが適用されない場合がある |
| PerplexityBot(Perplexity) | Perplexityの検索結果での表示(学習には使わない) | Perplexity自身は許可を推奨している |
| Perplexity-User(Perplexity) | ユーザーの質問に応じたページの取得 | ユーザー起点の取得のため、原則としてrobots.txtを適用しない |
| ClaudeBot(Anthropic) | AIモデルの学習 | 今後の学習データから除外される |
| Claude-SearchBot(Anthropic) | Claudeの検索の品質向上のためのインデックス | 検索のためのインデックスに使われなくなる |
| Claude-User(Anthropic) | ユーザーの質問に応じたページの取得 | ユーザーの質問への回答で取得されなくなる |
| Google-Extended(Google) | Geminiのモデルの学習と、Geminiアプリなどでのグラウンディングへの利用 | Google検索での掲載や順位には影響しない(AI Overviewsでの表示は「検索の生成 AI」の設定で決まる) |
どの制御をどう使い分けるかは AIクローラーを拒否すべきか で判断の仕方を解説しています。
3. エンティティと自然な評判
会社名やサービス名、著者が、ウェブ上で一貫した情報として認識されている状態をつくる取り組みです。具体的には次のような取り組みです。
- 会社情報(名称・所在地・連絡先)をウェブ上でそろえる
- 公式サイトとSNSを相互にリンクする
- 著者のプロフィールページを用意する
ここで扱うのは実際の利用者やメディアによって自然に生まれる言及です。言及やサイテーションをお金で買ったり、自作自演で増やしたりする施策は対象外です。エンティティの考え方は エンティティSEOの解説、言及の価値は サイテーションの解説 をご覧ください。
4. 計測
LLMOとして上乗せになる部分の中心がここです。Googleでの表示はSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで、Google以外のAIからのアクセスはGA4の参照元で確認します。詳しくは次の章と AI経由の流入を計測する方法 で説明します。
LLMO対策は何から始める?フェーズ別の優先順位
中小規模のサイトなら、新しい施策に手を出す前に「今の設定の点検」と「評価されている記事への一次情報の追加」から始めるのがおすすめです。AI向けにサイト全体の書き方を変える作業は、後回しにしてかまいません。
| フェーズ | やること | 目安工数 | 次に進む目安 |
|---|---|---|---|
| フェーズ0 点検 | インデックス状況、スニペットの制御(nosnippetなど)、AIクローラーの遮断の有無、Search ConsoleのAI設定を確認する | 半日〜1日 | 意図しない遮断や除外がない |
| フェーズ1 計測の準備 | 生成AIパフォーマンスレポートを確認し、GA4でAI経由の参照元を見分けられるようにする | 1〜2日 | 月ごとに比べられる数字が取れている |
| フェーズ2 一次情報の追加 | 検索需要と評価が確認できている上位記事に、経験や独自データ、検証結果を書き足す | 1記事2時間(時間で区切る) | 書き足した記事の表示回数やアクセスの変化が見える |
| フェーズ3 エンティティと独自調査 | 会社や著者の情報を整え、自社調査を行って公開する | 数週間〜 | 指名検索や言及の推移を追える |
※ 目安工数は、記事数100本前後・担当者1〜2名のサイトを想定しています。サイトの規模や体制によって変わります。
迷ったらフェーズ0の点検から始めてください。新しい施策を足さなくても、意図しない遮断や除外を見つけるだけで、AIの回答に出る機会を取り戻せます。
フェーズ0を最初にしているのは、効果のわからない施策を増やすより、今の設定がチャンスを逃していないかを確かめるほうが確実だからです。AIクローラーをまとめて遮断していたり、Search ConsoleのAI設定を「除外」にしていたりすると、AIの回答に出る機会をすべて手放すことになります。
支援の現場から
私が運用を支援しているクライアントのメディアでもAI Overviewsの表示が増えていますが、サイト全体をAI向けの文章に書き換える施策は優先していません。
当面の計画は新規記事12本に対してリライト20本です。新規記事では実装方法や具体的な手順、エラーの解決方法など、読んだ人が次の行動に移れるテーマを優先しています。リライトでは、すでに検索需要と評価が確認できている上位記事を中心に、経験や独自データ、検証結果を書き足していきます。
新しい書き方をサイト全体に取り入れるより、まず計測できる状態を整えて、評価されているページに一次情報を加えたほうが、少ない手間で変化を確かめられます。これはLLMOに限らず、私がSEO施策の優先順位を決めるときにずっと使ってきた考え方です。
リライトは時間を決めて区切るようにしています。手を入れようと思えばいくらでも書き足せる作業なので、1記事あたり2時間と決めて、そこでいったん公開します。完成度を上げきってから出すより、公開後に数字を見ながら手を入れ直すほうが結果につながります。工数の目安も、その前提で読んでください。
COCORO Pulse.も同じ方針で運営しています。サイトにllms.txtは置かず、AIクローラーも遮断していません。Search Consoleの「検索の生成 AI」は初期設定の「含める」のままで、計測の基準にはSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを使っています。
LLMOの効果はどう測る?
Google検索での効果は、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートの表示回数を基準にします。そこにAI経由のアクセス、指名検索、コンバージョンを重ねて判断するのが基本です。1つの数字だけで良し悪しを決めないことが大切です。
生成AIパフォーマンスレポートでわかること・わからないことを整理しておきます。
- AI OverviewsとAIモードで、自分のサイトへのリンクが表示された回数がわかる
- ページ別、国別、デバイス別、日付別に見られる
- クリック数は含まれない(AI機能からのクリックは、通常の検索パフォーマンスの検索タイプ「ウェブ」に含まれる)
- 表示回数が少ないサイトではデータが出ないことがある
| 指標 | 見る場所 | わかること |
|---|---|---|
| AI機能での表示回数 | Search Console 生成AIパフォーマンスレポート | GoogleのAI機能でどのページがどれくらい表示されたか |
| AI経由のアクセス | GA4の参照元(chatgpt.com、perplexity.aiなど) | Google以外のAIから実際に訪問があったか |
| 指名検索 | Search Console(社名やサービス名のクエリ) | 認知が広がっているか |
| コンバージョン | GA4 | 問い合わせや申込みなど事業の成果につながっているか |
外部の言及モニタリングツールは、Google以外のAIでの扱われ方をつかむ補助としては役立ちます。ただしGoogleは公式ガイドで、Googleの「内部」の指標を使えるとうたうツールには注意するよう呼びかけています。Googleの内部のランキングやAIの仕組みにアクセスできる外部ツールは存在しないとも明言しています。
効果測定の考え方は LLMO施策の効果測定フレームワーク、計測の設定方法は AI経由の流入を計測する方法 で扱っています。
LLMOでよくある誤解と注意点
LLMO対策としてよく紹介される施策の中には、Googleが公式に「不要」と言っているものがあります。ここで挙げる4つはいずれもGoogle検索に限った話です。Google以外のAIについては、各サービスの公式情報を確認してください。
llms.txtを置けば引用される?
Googleは、Google検索に表示されるためにAI向けの特別なファイルを新しく作る必要はないとしています。llms.txtのようなファイルは、表示にも順位にもプラスにもマイナスにもならないとしています。
AI向けに文章を細かく分けたり書き換えたりするべき?
これも不要です。GoogleはAIが理解しやすいようにコンテンツを細かく分ける必要はなく、生成AI検索のために特別な書き方をする必要もないとしています。
構造化データは必須?
生成AI検索のために構造化データは必要なく、追加すべき特別なマークアップもないとGoogleは説明しています。構造化データの価値は、リッチリザルトに表示されやすくなるといった、通常のSEOの面にあります。
言及やサイテーションを増やす施策は効く?
不自然な方法でウェブ上の言及を集めても、思ったほど役には立たないとGoogleは述べています。お金で買ったり自作自演で増やしたりする施策はおすすめしません。
足し算よりも気をつけたいのは、何かを止めてしまうことで生まれる損失です。AIクローラーを一律に遮断したり、Search ConsoleのAI設定を「除外」にしたりすると、AIの回答で紹介されるチャンスをまとめて失います。コンテンツを守るために制限をかける場合も、どの経路を止めるのかを一つずつ判断してください。
判断の基準
新しい仕組みが出てくるたびに、特定のファイルや書き方が「必須の施策」として広まるのを見てきました。10年以上実務を続ける中で、施策が新しいかどうかではなく、公式な根拠があるか、効果を測れるか、入れることで不利益がないかの3点で判断するようになりました。
llms.txtを置くことやAI向けに文章を分けることは、それ自体を成果とは呼べません。構造化データもページにない価値を新しく生み出すものではなく、すでにある情報の意味を機械に伝えやすくする補助的な仕組みです。新しい施策を急いで足す前に、今の設定がチャンスを逃していないかを確かめるべきだと考えています。
よくある質問
LLMO対策の費用はどのくらいかかりますか?
社内で進めるなら、フェーズ0の点検とフェーズ1の計測の準備は、すでにあるSearch ConsoleとGA4でできるので外部費用はかかりません。費用が大きく変わるのは、フェーズ2以降の記事の追加や独自調査を外部に依頼する場合です。外部サービスの料金や選び方は LLMO対策サービスの費用相場と選び方 にまとめています。
小さな会社でもLLMO対策をする意味はありますか?
あります。とはいえ、やることは大企業と同じでSEOの土台づくりが中心です。規模が小さいサイトほど、実務の経験や自社の事例といった一次情報がほかとの違いになります。まずはフェーズ0の点検から始めてみてください。
AI Overviewsに引用されるとアクセスは増えますか?減りますか?
一概には言えません。検索結果の上部で答えがわかってしまえばクリックは減るかもしれませんが、根拠リンクとして表示されれば訪問のきっかけにもなります。自分のサイトでどちらに傾いているかは、生成AIパフォーマンスレポートの表示回数と、通常の検索パフォーマンスのクリック数を並べて確認してください。
llms.txtは作るべきですか?
Google検索のためには作る必要はありません。Googleはこうしたファイルが表示にも順位にも影響しないとしています。Google以外のサービス向けに置くかどうかは自由です。詳しくは llms.txtとは?Google公式見解と他サービスでの扱い をご覧ください。
まとめ
- LLMOはSEOの代わりではなく、SEOの上に乗る薄いレイヤーです。Google検索ではSEOと同じで、上乗せになるのはGoogle以外のAIへの対応と計測・掲載の制御です
- 対策は「独自性のあるコンテンツ」「クロール・インデックスと掲載の制御」「エンティティと自然な評判」「計測」の4つに分けて考えると整理できます
- 始めるなら、今の設定の点検から。次に、評価されている記事へ一次情報を書き足します
AI検索に関するGoogleの公式情報は今も更新が続いています。この記事もガイドやレポートの仕様が変わったときに内容を見直します。
参考にした一次情報
- Optimizing your website for generative AI features on Google Search Google Search Central・最終更新 2026-07-10
- AI features and your website Google Search Central・最終更新 2025-12-10
- Search generative AI control Search Console ヘルプ・2026-08-31 全サイト展開
- Generative AI performance report Search Console ヘルプ・2026-08-31 全サイト展開
- 総務省『令和7年版 情報通信白書』個人におけるAI利用の現状
- Overview of OpenAI Crawlers OpenAI
- Perplexity Crawlers Perplexity
- Does Anthropic crawl data from the web, and how can site owners block the crawler? Anthropic・最終更新 2026-04-07
- Google's common crawlers Google Crawling Infrastructure・Google-Extended、最終更新 2026-10-15




